2045年の未来を読む:友村晋著『2045 不都合な未来予測48』を最速レビュー!これからの時代を生き抜くヒント

ついに友村晋さんの新刊が発売されました!
なんと、発売前に増刷ぞうさつが決まるほどの人気ぶりです😊

今回は、もったいなくも発売前にその新刊本を読ませていただけたので、最速のレビューを目指めざしています、一応(笑)

前作は、AIにスポットを当ててはいますが、AIに負けないための「ビジネススキル」がメインでした。
今回のメインディッシュは「生成せいせいAI」、さらにその進化形にまで言及げんきゅうした未来予測本でございます👍🏻

それでは、行ってみよっ!

著:友村 晋
¥1,782 (2024/12/03 23:19時点 | Amazon調べ)
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  1. 本の構成
    1. 仕組み
    2. 読む順番
  2. 第1章 生成、AI黎明期 2025年 – 2030年
    1. 未来予測9 「失われた40年」という言葉がはやり始める
      1. なぜそうなる?
        1. 2030年になっても、経済面では何も改善されない
        2. ウイニーはたたかれ、ユーチューブは世界に広がった
        3. チャットGPTを触ったことがある人は3割
      2. 今すぐあなたがやるべきこと
        1. 出る杭は打たれる文化がなくならない限り日本にジョブズは生まれない
        2. AI学者・松尾豊氏の存在に期待
      3. 役立つスキル
  3. 第2章 生成AI成熟期 2030年 – 2035年
    1. 未来予測22 地方の百貨店は完全に時代の役目を終える
      1. なぜそうなる?
        1. 理由1 憧れの場所ではなくなった
        2. 理由2 主力のアパレルにAI革命の波が襲う
      2. 今すぐあなたがやるべきこと
        1. そこでしか買えない商品やそこでしか受けられないサービス
        2. 百貨店の上のフロアの一部をAI関連企業のオフィス専用にする
      3. 役立つスキル
  4. 第3章 AGI誕生期 2035年 – 2040年
    1. 未来予測31 日本人が海外に出稼ぎに行くようになる
      1. なぜそうなる?
        1. 海外で日本と同じ仕事をしたら、年収が2倍に
        2. 日本人が海外に出稼ぎに行く理由
        3. 既に日本人はオンライン上で、中国に出稼ぎに行っている
      2. 今すぐあなたがやるべきこと
        1. まず、経営者の方へ
        2. 次に労働者の方へ
        3. 50代でも採用不利になることはないが、仕事ができないと簡単にクビになる
      3. 役立つスキル
  5. 第4章 ASI誕生期 2040年 – 2045年
    1. 未来予測46 貧富の差が拡大しすぎて、資本主義が限界!ベーシックインカム導入⁉︎
      1. なぜそうなる?
        1. 所得ジニ係数
        2. 超富裕層は増え続け、その富も増え続けている
        3. 政府が国民の最低限の収入を保証する制度「ベーシックインカム」
        4. 世界ではベーシックインカムの実証実験が行われている
        5. 日本でもベーシックインカムの社会実験をすべし
      2. 今すぐあなたがやるべきこと
        1. 国民の3大義務に変化
        2. 何も行動しない人が「不安を感じている」
        3. 習慣を変えることから始める
      3. 役立つスキル
  6. まとめ

本の構成

仕組み

前記事で説明した通り、各項目については、

  • なぜそうなるのか?
  • 今すぐあなたがやるべきこと
  • 役立つスキル

といった感じで解説されています。

スキルについては、前作を読むのが1番いですが、巻末かんまつにも簡単にっているので、それを参照さんしょうすることもできます (^^)

読む順番

加えて今回は、2025年から2045年までの20年間が、4つのブロックに分けられているので、

各ブロックから、1つずつピックアップしてご紹介していこうと思います。

前作同様、どこから読んでも大丈夫な作りになってはいますが、「まえがき」にある通り、できれば近い未来から時系列じけいれつに読む方が理解がスムーズかもしれませんね😌

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第1章 生成、AI黎明期 2025年 – 2030年

未来予測9 「失われた40年」という言葉がはやり始める

なぜそうなる?

2030年になっても、経済面では何も改善されない

 バブルがはじけて約10年経った2001年には「失われた10年」という言葉が使われ、さらに10年後の2011年頃には「失われた20年」というタイトルの本が登場し、2021年頃になると「失われた30年」と言われるようになりました。
 米国世論調査会社ギャラップが主要123カ国で「従業員のやる気度合い」を調査したところ、日本は5%で最下位でした。僕の予想では、残念ながらこれからも景気回復は見込めず、2030年頃になれば「失われた40年」と言われているでしょう。つまり、経済面では何も改善されないんです。

『2045不都合な未来予測48』フューチャリスト(未来予測士)友村 晋著 日経BPより
ウイニーはたたかれ、ユーチューブは世界に広がった

なぜ日本経済は失われてしまったのか? 友村さんはその原因について、こうべています。

僕は日本がITに乗り遅れたことが最大の原因だと考えています。

友村さんが、ぜひ見て欲しい映画として、東出昌大さん主演の「Winny(ウイニー)」を紹介されています。

ウイニーとはファイル共有ソフトで、私も少し記憶があります。
ITに詳しい友人が、見たい映画やミュージックビデオの話をすると、

ウイニーに落ちてるよ

とよく話していました。

この映画は、ウイニーを開発した日本人の天才エンジニアが逮捕たいほ起訴きそされ、裁判で戦う様子をえがいたものですが、彼はその間、その力を発揮はっきする機会をうばわれてしまったのです。

 当時、日本ではITをバカにしたり、あるいはいたずらに恐れたりして遠巻きにしていました。日本でそんなことが起きていたとき、ウイニーと同様のサービスである動画共有サービス・ ユーチューブが瞬く間に世界に広がっていきました。なんとももったいないことですよね。

『2045不都合な未来予測48』フューチャリスト(未来予測士)友村 晋著 日経BPより
チャットGPTを触ったことがある人は3割

 そして、時代は今、ITからAIに変わりつつありますが、日本人は相変わらず時代の変化に無頓着だと思います。本書の「まえがき」でも書いたように、「チャットGPTの活用」をテーマにしたセミナー講師として、聴講者の皆さんに「チャットGPTを触ったことがある人!」と聞いているのですが、手を挙げるのは3割程度です。チャットGPTが公開されてから既に2年近く経っているにもかかわらずです。

『2045不都合な未来予測48』フューチャリスト(未来予測士)友村 晋著 日経BPより

これには私もおどろきました。

実は、私はブログ記事のタイトルは、いつもChatGPTに考えてもらっています。
SEOの知識はそんなにないので、記事は自分で書きますが、タイトルはChatGPTに丸投げしているのです(笑)

それまでは、この「タイトルを考える」のに結構時間を使っていましたが、記事内容を入力すると、数秒でタイトルをいくつも考えてくれるので、超助かってます👍🏻

自分がこんな感じなので、まだ3割の人しかChatGPTを使っていないというのは意外でした。

でも、確かによく考えてみれば、まわりの人との会話で、ChatGPTが話題になった事はほとんどありません。

私自身も、初めてChatGPTの存在を知ったのは、友村さんの動画「宇宙一わかりやすいチャットGPT」でしたから、もしこの動画を見ていなかったら、いまだにタイトルを考えるのに30分ぐらいうなっていたでしょうね😌
間違いなく残りの7割の中の1人だったと思います😅

その点、友村さんには大感謝です😊

今すぐあなたがやるべきこと

 僕は、「失われた○年」と思考している限り、今の延長の世界にしかならないと思います。世界の暗さに引きずられず、「今、自分にできることを最大限努力しよう」と言う考え方が大切なんです。

(中略)

「世の中が悪いから」「不遇な時代だから」「政治が悪いから」「国が悪いから」といった他責にせず、自己責任力を持って、自分にできる事は何か、やるべき事は何かを冷静に判断していきましょう。

『2045不都合な未来予測48』フューチャリスト(未来予測士)友村 晋著 日経BPより
出る杭は打たれる文化がなくならない限り日本にジョブズは生まれない

一方で、友村さんは社会全体としては「出るくいは打たれる」という国民性を変えていく必要はあるといています。

東京ディズニーランドができるとき、ホテルが不足するだろうから民泊できるようにするために、今で言うところのエアビーアンドビーのようなアイデアが出たのですが、ホテル業界によって潰されてしまいました。ウーバーが日本に進出しようとしたときも、タクシー業界の脅威になることから、規制緩和されませんでした。
 出る杭は打たれる文化がなくならない限り、日本からイーロン・マスク氏やスティーブ・ジョブス氏、サム・アルトマン氏のような企業家は育ちにくいと思います。

(中略)

国民性はすぐには変わらないと思いますが、未来予測力を駆使することによって、少なくとも新しいテクノロジーを馬鹿にしない、そこから変えていきたいですよね。

『2045不都合な未来予測48』フューチャリスト(未来予測士)友村 晋著 日経BPより
AI学者・松尾豊氏の存在に期待

悲観的ひかんてきなことばかりではなく、友村さんは最後にちゃんと希望も残してくれています。
AI学者でありながら、ビジネスにもくわしい松尾豊氏の存在です (^-^)

日本にこの人がいる限り、失われた40年にならないかも! と希望を感じるんです。

松尾氏は、教え子たちが世界で戦えるスタートアップ企業を作るための支援しえんをされており、すでに26社ものスタートアップをに送り出しています。

この中から、世界を変えるような企業が出てくるかもしれないと期待しているんです。ワクワクしますね。

役立つスキル

スキル5 未来予測力 10年先を、漠然ばくぜんとでもよいので予測する力
スキル12 自己責任力 他責たせきにせず、まずは自分に責任があるのではないか、と考える力

このスキルに関しては、巻末に簡単に書かれているものを、さらに要約ようやくしています。

よく知りたい人は、前作を読むことをオススメします!

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第2章 生成AI成熟期 2030年 – 2035年

未来予測22 地方の百貨店は完全に時代の役目を終える

なぜそうなる?

今の若い人たちは知らないと思いますが、当時はエレベーターにエレベーターガールと呼ばれる女性が立っていたんです。エレベーターに乗ってきたお客さんから降りる階を聞いてその階のボタンを押すという、今となっては意味不明な職業でした。景気が良かった頃ですから、百貨店にもそのような職種の人たちを雇用している余裕があったのでしょう(笑)

『2045不都合な未来予測48』フューチャリスト(未来予測士)友村 晋著 日経BPより

いましたねー、エレベーターガール。
子供の頃に「デパートごっこ」をやる時に、「上へまいりまーす」とか言ってました(笑)

今の子供は、「デパートごっこ」なんかやらないだろうな、きっと…。

百貨店が1店しかない県は現在15県あり、これらの県の百貨店も次々と閉店に追い込まれていくでしょう。

理由1 憧れの場所ではなくなった

 百貨店の始まりは三越です。元は越後屋という300年の歴史を持つ呉服屋で、それが1904年に日本で初めての百貨店となったんです。日本で初めてエスカレーターが設置されたのも三越でした。ちなみにエスカレーターを発明したのは米国人です。このようにして始まった百貨店には、エスカレーターの他にも日本の未来が詰め込まれていました。おしゃれな店内には高級な商品が並び、そこで買い物をして最上階のレストランで食事をすることが、庶民の憧れだったのです。

『2045不都合な未来予測48』フューチャリスト(未来予測士)友村 晋著 日経BPより

私が子供の頃、お休みの日にデパートに連れて行ってもらって、最上階のレストランで「お子様ランチ」を食べるというイベントは、やはり特別感がありました🙂

「お子様ランチ」のピラフの上に立っている、つまようじに国旗こっきをつけた小さなはたを、宝箱に入れて大切に保管ほかんしていたものです😅

そういえば、「サザエさん」っていまだにデパートのレストランで食事するシーンが出てくるよな…。

しかし、インターネットの登場により、百貨店に行かなくても同じ商品を買えるようになってしまいました。もはや百貨店は、ネットで販売されているのと同じ商品を3割増くらいの値札を付けて売っている場所でしかなくなってしまったんです。

『2045不都合な未来予測48』フューチャリスト(未来予測士)友村 晋著 日経BPより
理由2 主力のアパレルにAI革命の波が襲う

 2つ目の理由は、百貨店の主力商品であるアパレルがAIの大変革の波にさらされていることです。アパレルは試着などが伴うので来店購入されるケースが多かったのですが、それも不要になりつつあるのです。

『2045不都合な未来予測48』フューチャリスト(未来予測士)友村 晋著 日経BPより

ネット上でバーチャル試着しちゃくしたり、SHEINのように試着後は店内で買わず、商品についているQRコードからECサイトに移るショールーミング形式、さらにはライブコマースなど、購入こうにゅうの機会は実在する店舗てんぽに足を運ぶことだけではなくなりました。

メタバース空間に入れば、アバターの自分が気に入った服を着て、バーチャル空間の中で鏡の前でクルっと回転したり、あるいはポーズを取ることもできます。これでは、ますます百貨店に足を運ぶ動機が弱くなってきますよね。

今すぐあなたがやるべきこと

アパレルに限らず、商品を売っている人に共通する汎用性はんようせいのあるお話です。

まず、いつまでも古き良き時代の成功体験に浸っていないで、時代の変化に対応できるフルモデルチェンジ力を養いましょう。ネットに疎い年配者だけを相手にしていると、ジリ貧になる事は目に見えています。

『2045不都合な未来予測48』フューチャリスト(未来予測士)友村 晋著 日経BPより

いつの時代も、イノベーションを起こすのは「若者、バカ者、よそ者」です。

そこでしか買えない商品やそこでしか受けられないサービス

 百貨店が今すぐやるべきことの1つ目は、お客さんが百貨店に足を運ぶ絶対的な理由をつくることです。百貨店の中で、今でも元気なのはデパ地下です。地方でさえデパ地下は賑わっています。なぜなら自分ブランド力が高いからです。デパ地下で売られているおいしいお惣菜は「デパ地下でしか買えないもの」が多いのです。

『2045不都合な未来予測48』フューチャリスト(未来予測士)友村 晋著 日経BPより

確かに、デパ地下のお惣菜そうざいはスーパーのお惣菜と比べると割高わりだかではあります。

でも「プチ贅沢ぜいたく」感があるので、自分へのご褒美ほうびだとか、お出かけする時のお弁当としても、妙な満足感がありますよね😊

昔、大衆演劇たいしゅうえんげきがちょっとしたブームだった時、新世界の「シネマ温劇おんげき」に「あべの近鉄」のデパ地下で買ったお弁当を持っていって、エセ歌舞伎かぶき気分を味わいに行ったことがあります(笑)

2つ目は、これまでの顧客を活用することです。例えば過去最高に調子が良い伊勢丹や高島屋は何をしたのか。インバウンド頼みだったわけではありません。実はテクノロジー駆使力を発揮し、DXに徹底的に注力しました。それまでの勘による陳列商売から、徹底的にデジタルデータを活用するマーケティングを行いました。

『2045不都合な未来予測48』フューチャリスト(未来予測士)友村 晋著 日経BPより
百貨店の上のフロアの一部をAI関連企業のオフィス専用にする

3つ目は、徹底的に外商(百貨店店外で上位顧客に直接営業して商品を販売する部隊)に力を入れることです。DXを推進して顧客データを分析し、それぞれの年収や趣味嗜好などがわかれば、外商の出番です。データさえ駆使することができれば、後は優秀な外商が数人いるだけで十分です。最も優秀な外商員をリーダーに据えてマネジメント力を鍛え、少数精鋭のエリート外商部体を育てましょう。
 4つ目は、規模を縮小すること。要するに、もう大きな箱は不要になるということです。捨てる力を使って百貨店のプライドを捨て、百貨店の上の階には百貨店と関係ないテナントに入ってもらいます。

『2045不都合な未来予測48』フューチャリスト(未来予測士)友村 晋著 日経BPより

1つのアイディアとして、友村さんはAI関連企業のオフィス専用にするのはどうか? という提案をされています。

古臭ふるくさい感じの事務所ではなく、おしゃれな空間であれば、

地方のAIスタートアップ企業や都市部の最先端IT企業が入居してくれる可能性があります。

ちなみに、日本で1番老舗しにせが多い業界は貸事務所業かしじむしょぎょうだそうです。

このビジネスモデルは、立地条件と一定の物件品質が保たれていれば、どんな時代にも一定のニーズがあるため、生き残りやすいといえます。

役立つスキル

スキル4 テクノロジー駆使力 テクノロジーに嫌悪感を抱かずに、受け入れて、柔軟に活用できるようになるスキル
スキル6 自己ブランド力 仕事で指名される人になる力
スキル8 マネジメント力 部下を管理する上司のように人をマネジメントするスキル
スキル11 フルモデルチェンジ力 過去の成功体験を全て捨てて、自らの知識や考え方を大きく変える力
スキル16 捨てる力 自分が所有しているものや情報、ときには人脈も捨てることで、自分の人生で本当に大切なことにフォーカスする力

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第3章 AGI誕生期 2035年 – 2040年

ここからは、AIが進化する話になりますので、AGI(Artificial General Intelligence:汎用はんよう人工知能)について簡単にれておきます。

保険会社(AIG損保)とちゃいまっせ(笑)

 現在のAIは、ANI(Artificial Narrow Intelligence:特化型人工知能)と呼ばれる段階にあります。ANIは人の能力を遥かに凌駕した処理能力を持ちますが、何かに特化した作業しかできません。例えば将棋を指す、難しい論文を要約するなど、人が命ずる特定の作業しかできず、命じていない作業は一切行いません。言われたことはちゃんとこなすけど、それ以外のことに関しては気が利かないんです。

『2045不都合な未来予測48』フューチャリスト(未来予測士)友村 晋著 日経BPより

これに対して、AGIは範囲の制限がなくなり、汎用になります。自己学習し、気が利くようになるんです。

未来予測31 日本人が海外に出稼ぎに行くようになる

なぜそうなる?

海外で日本と同じ仕事をしたら、年収が2倍に

 例えば、さほど経験を積んでいない若い寿司職人が、英国や米国で寿司を握ったら年収が1500万円や2500万円になったと言うニュースを時々見かけますよね。中には5000万円を超えたという例まであるそうです。
 これは寿司職人だけの話ではありません。他にも、日本では月給30万円だった看護師さんが、オーストラリアで働いたら月給が80万円になったというニュースもありました。
 このように、「海外で日本と同じ仕事をしたら年収が2倍になった」といった話は、ネットで検索すれば本人の体験談のブログや動画がいくらでも出てきます。

『2045不都合な未来予測48』フューチャリスト(未来予測士)友村 晋著 日経BPより

驚くことではありません。これまで、日本は低賃金労働者を海外から連れてきて働いてもらっていました。その逆のことが起きるだけの話です。

でも、生活費も高いから同じなんじゃない?

と考える人はいると思います。
私も、なんとなくですがそんなふうに思っていました。

この点についても、友村さんは解説してくれています。

ちょっと算数をするとすぐにわかります。

だそうです (^^ゞ

例えば、日本で月給20万円、生活費10万円で暮らしていると、手元に残るお金は10万円です。この人が日本より物価も給料も2倍高い国に行ったとします。そうすると給料は40万円、生活費は20万円となり、手元に残るお金も20万円に増えています。そうすると、母国に送れるお金が増えるわけです。

『2045不都合な未来予測48』フューチャリスト(未来予測士)友村 晋著 日経BPより
日本人が海外に出稼ぎに行く理由

1つは円安の問題、円安は、日米の金利差だけが原因とは言えず、相対的に日本の国力が低下していることが原因でしょう。

まさに「失われた30年」の当然の結果といえます。

海外から日本にやってくる外国人労働者たちも同じ働くなら

もっと給料の高い国に行こう

と思うはずです。
その証拠しょうことして、友村さんは日本に出稼でかせぎに来ている外国人労働者の国籍こくせきが変わってきていることをげています。

中国人・韓国人 → ミャンマー人・ネパール人・カンボジア人

といった具合です。

私もそれは少し感じていました。
働く人の種類も変わってきていると思います。

以前は、まさに「出稼ぎ」に来て、母国へ送金している人が多かったように思いますが、現在私の周りの外国人で働いている人は、圧倒的に留学生が多いと思います。

日本は給料安いのになんで?

と不思議に思っていたのですが、きっと生活コストが安いからなんでしょうね。

目的が「送金」ではなく「勉強」なら、生活費が安くてむ日本が選ばれても不思議ではありません。

少々手前味噌てまえみそかもしれませんが、海外の人にとって、日本の技術や知識が格安かくやすで手に入るというのは、大きな魅力みりょくであると思います。

既に日本人はオンライン上で、中国に出稼ぎに行っている

実は出稼ぎというのは、その国に行って働くこととは限りません。オンライン出稼ぎもあり、既にホワイトカラー業界では始まっています。

 日本のアニメクリエーターは優秀でありながら時給が中国のなんと3分の1で済むため、日本人に外注した方がコストダウンになるんですね。しかも質が高い。つまり、アニメ業界では既に日本人クリエイターがオンライン上で中国に出稼ぎに出ていっている状態なんです。世界のアニメ界をけん引してきた日本人クリエーターにとっては屈辱的な現実かもしれませんが、背に腹は変えられません。中国の下請けに甘んじる方が時給が高くなるのですから。これは、日本にいながらにして外国で寿司職人になっているような状況だと言えますね。

『2045不都合な未来予測48』フューチャリスト(未来予測士)友村 晋著 日経BPより

でも、中華アニメより日本のアニメの方が絶対面白いもん!

と私は思いますが、なんともくやしい話です😔

今すぐあなたがやるべきこと

「やるべきこと」に関しては、友村さんは経営者の方向けと労働者の方向けに分けて解説してくれています。

まず、経営者の方へ

もしも現在、外国人労働者に頼り切っている事業モデルを採用しているなら、これまでの成功体験を捨ててフルモデルチェンジ力を発揮した方がいいでしょう。テクノロジー駆使力を使って社内のDX改革を推進しましょう。人が足りないから「どうやって人を集めるか?」ではなく、「どうやって社内DXを進めて、少人数で会社を回すか?」という発想に変えるという意味です。

『2045不都合な未来予測48』フューチャリスト(未来予測士)友村 晋著 日経BPより
次に労働者の方へ

 出稼ぎという言葉にはネガティブな印象を持っているかもしれませんが、これを機に英語力を磨いて海外で勝負してみてはいかがでしょうか?

(中略)

試しに、海外に転職して成功した人たちの情報をネット上で検索してみてください。年収が増えたと言う話と同時に、必ずみんなが紹介している話があります。それは、「日本人というだけで、誠実で尊敬するべきビジネスパーソン」という印象を持ってもらえることです。これは、高度成長期からバブル期までに、日夜働き続けた日本の企業戦士たちのおかげです。これには本当に感謝しなければなりません。

『2045不都合な未来予測48』フューチャリスト(未来予測士)友村 晋著 日経BPより

まさに「ジャパン・アズ・ナンバーワン」の時代をきずき上げた人たちですね。

50代でも採用不利になることはないが、仕事ができないと簡単にクビになる

友村さんが今暮らしているフィリピンには、ビジネスチャンスがあふれんばかりにころがっているそうです。

これほどインフラが整っていない国では、何をやっても成功するのではないかと錯覚するくらいにビジネスチャンスがあるんです。
 周りの重圧が気になって、少しでも日本が生きにくいと感じているのであれば逃げ出す力を意識して思い切って日本を飛び出してみてはいかがでしょうか?

『2045不都合な未来予測48』フューチャリスト(未来予測士)友村 晋著 日経BPより

これは私も賛成です😃
私は逃げ出したわけではありませんが、大学を卒業して

どうしても、この仕事がしたい!

というものが無く、卒業してすぐ会社に入ってその後の人生がある程度決まってしまうのがイヤで、4回生の時に就職活動はせず、卒業して1年間アルバイトしてお金を貯めて、オーストラリアにワーキングホリデーに行ってしまいました。

あれ? これって逃げ出したのか? (笑)

でも、これは大正解でした。
自分がいかに小さな世界の中しか知らなかったのか痛感つうかんし、その後の人生に大きな影響えいきょうを与えたと思います😌

ちなみに、他の人が私の人生を「うらやましい」と思うかどうかは人によります😅

 しかも多くの国々では、日本のような年功序列がないので、若いからといって見下されることもありません。仕事さえできればすぐに出世するし時給も増えます。でも、仕事ができなければ簡単にクビを切られます。50代以上の年配者でも同じですが、これは逆を言えば、50代以上と言う年齢差別で再就職が不利になる事はありません。海外では、仕事ができるのかどうかがすべてなんですね。

『2045不都合な未来予測48』フューチャリスト(未来予測士)友村 晋著 日経BPより

これも両方経験しました。

免税店につとめたての頃、オープニングセールも落ち着いて、来店客が少し引いたので、人をらそうと、いきなり2週間の休暇を言い渡されました。

休暇が明けると、クビになった人が何人もいて、幸い私は、仲良くなった社員さんの口利くちききで、他部署たぶしょ異動いどうになり、何とか首はつながりました😓

その後、長く勤めたおかげで、仕事は結構できるようになり、最終的には、マネージャーの休暇中にバイヤーと交渉こうしょうできるまでになり、アルバイトのシフト調整もまかされて、スーパーバイザーみたいになっていました。

最長1年しか働けないビザなので、お給料は上がってませんけどね… (笑)

基本的に多様性を重視する国が多いので、何事も他人のせいにせずに自分次第だと考えられる自己責任力を発揮できる人が評価されるでしょう。

役立つスキル

スキル4 テクノロジー駆使力
スキル9 英語力 英語でコミュニケーションするスキル
スキル11 フルモデルチェンジ力
スキル12 自己責任力
スキル18 逃げ出す力 「自分の長所が生かせない」「環境を改善する権限が自分にはない」この2つの条件がそろったら、思い切ってその環境から逃げ出すスキル

「逃げ恥」って、そういう意味だったのね。

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第4章 ASI誕生期 2040年 – 2045年

AGI(Artificial General Intelligence:汎用はんよう人工知能)は、さらにASI(Artificial Super Intelligence:人工超知能)に進化します。
とはいえ、ASIの確たる定義はまだ存在しないそうです。

ASIはAGIの1000倍のかしこさを持ったAIとされています。

もうここまで来ると、未来すぎて想像するのも難しい…。

まだ想像しやすいかと、この章で選んだのが次のテーマです😅

未来予測46 貧富の差が拡大しすぎて、資本主義が限界!ベーシックインカム導入⁉︎

なぜそうなる?

生成AIを活用して利益を上げる企業と、生成AIに仕事を奪われる人の間で、貧富の差はますます拡大していくでしょう。「そろそろ資本主義は限界では?」と思っている人もいるのではないでしょうか。この格差を解消する策として「ベーシックインカム」(後述)が導入される日は、それほど遠くはない気がしています。

『2045不都合な未来予測48』フューチャリスト(未来予測士)友村 晋著 日経BPより
所得ジニ係数

貧富ひんぷの差を表す指標しひょうとしてジニ係数けいすうがあります。
ジニ係数の詳細しょうさいに関しては、本書をご参照さんしょうください。

ここでは、ジニ係数が表している現状げんじょうについて、簡単に要約ようやくさせていただきます😃

年収格差ねんしゅうかくさは年々広がっていますが、手取り格差(税引ぜいびき後の手取り金額)はそれほど変化していません。
ただし、手取り金額の格差がせばまっているといっても、数字だけでは、みんなが豊かになっているのか、みんなで貧しくなっているのかはわからない状況です。

実際は、実質賃金じっしつちんぎんが下がり続けていて、生活者の実感としては、年々貧しくなっている印象でしょう。

 ちょっと嫌な予感がするのは、令和5年、つまり2023年に実質賃金が急に下がっているんですね。いくつかの原因が考えられますが、前年から生成AIが普及を始めていることも気になるところです。今のところ因果関係を確認できていませんが、今後は生成AIが実質賃金やジニ係数(格差)に影響を与えてくると予想しています。
 ここで勘違いされやすいのですが、「AIやロボットが仕事を奪う」のではなく、正確には「AIやロボットを使いこなす人や企業が仕事を奪う」のです。

『2045不都合な未来予測48』フューチャリスト(未来予測士)友村 晋著 日経BPより

つまり、AIやロボットを使いこなしたり投資できたりする人はますます豊かになり、そうでない人はますます貧しくなっていく可能性があります。その結果、所得格差が広がっていくでしょう。

超富裕層は増え続け、その富も増え続けている

 僕は、世界中のお金持ちが、「もうこれ以上のお金は必要ないじゃん」といったコモンセンスみたいなのができ、1兆円以上持っているやつは「金の亡者みたいで何かダサイよね」という空気が醸成され、皆が自分の資産が1兆円を超えないように寄付を始めるんじゃないかと思っていたんですね。でも、そんな事はこれからも起きないようです。

『2045不都合な未来予測48』フューチャリスト(未来予測士)友村 晋著 日経BPより

ノブレス・オブリージュの精神はどこに行ったんだろう?

そして、経済学者のトマ・ピケティ氏によって、既に資産を持っている人々の投資の方が、働いている人よりも、お金が増えやすいということが証明されてしまいました。

どうやら、シンプルに人間が働くより、お金に働いてもらった方が、資産が増えることが分かってしまったのです。

こうして、社会全体の経済格差は徐々に拡大していきます。

政府が国民の最低限の収入を保証する制度「ベーシックインカム」

 ベーシックインカムとは政府が国民の最低限の収入を保障する制度で、国民一人ひとりに例えば毎月20万円を支給するといった施策です。ベーシックインカムが導入されれば、人々は最低限の収入を保証されているので、仕事を自由に選ぶことができます。生活のためにやりたくない仕事やブラック企業で働く必要がありません。ベーシックインカムで支給される金額内で生活できるのなら、無理に働かなくてもいいのです。

『2045不都合な未来予測48』フューチャリスト(未来予測士)友村 晋著 日経BPより

つまり、労働と所得を切り離すということですね。
これが実現されれば、劣悪れつあくなブラック企業や非正規雇用ひせいきこようは減少していくでしょうね。

 ベーシックインカムと現在の生活保護との違いは何でしょうか。生活保護では一定の収入を得られるようになると打ち切られるので、結局生活のためにやりたくない仕事でもやらなければならない状況が変わりません。それに対してベーシックインカムは必ずもらえる生活保障ですから、働かないという選択肢も可能です。または給付額以上の収入が欲しい人は、自分が楽しめる仕事や苦痛にならない仕事を選べるんです。

『2045不都合な未来予測48』フューチャリスト(未来予測士)友村 晋著 日経BPより

それに加えて、現状では、生活保護せいかつほごを受けようとすれば、

甘えている

とバッシングされてしまうこともありますが、ベーシックインカムは、労働と切り離された審査不要しんさふようの現金給付ですから、そのようなことが起こる可能性もなくなるのでしょうね🤔

世界ではベーシックインカムの実証実験が行われている

ベーシックインカムを導入することで、人類は「生きるためだけの労働」から解放される可能性が出てきているんです。

日本では、今のところほとんど議論される事はありませんが、世界の様々な国では、すでに社会実験が行われているそうです。

 そのうちフィンランドでは、すでに社会実験が終わっています。一部の街を対象にして2年間にわたり、毎月約7万円が支給されたんです。その結果、人々は働かなくなったでしょうか? これが逆で、かえって労働意欲が高まったんですね。本当に自分のやりたい仕事を選べるようになったことで、心にもゆとりが生まれたのでしょう。

『2045不都合な未来予測48』フューチャリスト(未来予測士)友村 晋著 日経BPより

毎月7万円という金額は、竹中平蔵たけなかへいぞう氏が提案していた金額と同じですね。
彼は、「国民全員に毎月7万円を給付するなら、高齢者への年金や、生活保護者への費用をなくすことができます」ともべていました。

日本でもベーシックインカムの社会実験をすべし

まだ課題があるベーシックインカムですが、

日本でも早くどこかの街で社会実験をして、人々がどのような気持ちになり、どのような行動をするのかを追跡調査ついせきちょうさしてみるべき

だと、友村さんは述べています。

私は、人々が全く働かなくなるとは思いません。

過酷かこくな労働はつらいですが、仕事をしないというのもまた苦痛だと思うからです。

今すぐあなたがやるべきこと

 ベーシックインカムを知らない人にこのような話をすると、時々ものすごく怒り出す人がいます。その多くはご年配の方々です。「人生とは仕事で磨かれるものだ。人が仕事をしない社会など許されない。ふざけるな!」というわけです。しまいには顔を真っ赤にして、まるで僕がベーシックインカムを発明したかのように怒りをぶつけてこられます。

『2045不都合な未来予測48』フューチャリスト(未来予測士)友村 晋著 日経BPより
国民の3大義務に変化

しかし、時代は変わるものです。国民の三大義務の「教育」「勤労」「納税」からついに「勤労が」外れる日が来るのです。

ベーシックインカムを導入するときほど、フルモデルチェンジ力が必要な社会変革はないでしょう。
 といっても、本当に僕が伝えたいことは、実はベーシックインカムが実現するかどうかではありません。ここでお伝えしたいのは、そのような日が来たときに、先ほどのご年配の方々のように怒り狂うのではなく、冷静に受け止める心構えができるように、ウェルビーイングを追求して心穏やかでいられるような生き方をしてきたかどうかです。

『2045不都合な未来予測48』フューチャリスト(未来予測士)友村 晋著 日経BPより

これがウェルビーイングなのかどうかは分かりませんが、

自分はそもそもナマケモノなので、そんなことで怒りを感じたりしないよーん😁

何も行動しない人が「不安を感じている」

新成人600人に対して行われたアンケートで「自分の未来に対してどう感じているか?」という質問に「楽しみである」と答えたのは「未来に向けて何かしら行動している人」、逆に「不安に感じている」と答えたのは「何も行動していない人」だったそうです。

「過去が不満だ、現在が不満だ、未来が不安だ」と嘆いている人に限って、「それじゃあ今、何か新しいことを始めているの?」と尋ねると何もしていないんです。

習慣を変えることから始める

まずは、ベーシックインカムという社会システムの名前だけでも覚えて欲しいです。

友村さんは習慣を変えることを推奨すいしょうしています。

友村さんご自身も、「英語学習」「読書」「テクノロジーニュースを集めてメルマガで配信する」などの習慣をいくつも持っています。

 そして毎日、コツコツ頑張っています。皆さんも、今から習慣化力を磨いて、僕と一緒に頑張りましょう! そして、自分なりのウェルビーイングな未来に向けて、種まきをしておきましょう。

『2045不都合な未来予測48』フューチャリスト(未来予測士)友村 晋著 日経BPより

役立つスキル

スキル11 フルモデルチェンジ力
スキル17 習慣化力 「やる」と決めたことを三日坊主にならずに、積み重ねることができるスキル
スキル19 ウェルビーイング 一時的にではなく、つねに幸福を感じていられる状態にあること

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まとめ

最後に、あとがきに代えて「AIが感情を持つ日は来る?」と題して、友村さんの見解けんかいが述べられています。

私は、AIが実際に感情を持っているのかどうかを判別はんべつすることは難しいと思います。

ですが、それが人間の感情と同じものであろうが、計算にもとづくものであろうが、どちらでも変わらないのではないかと考えています。

要は、受け取る側(我々人間)次第ですよね

未来は色々と大変そうですが、これも自分次第です。

少しでもテクノロジーの未来や社会への影響に関心を持って、今すぐ未来のための種まきを始めましょう

ってことです😊

今回も前作と同様に、本の購入特典こうにゅうとくてんとして特典動画が用意されています👌🏻

内容は「シークレット未来予測:僕のユーチューブの登録者が増えた理由」です。

実績と能力が違うから!

とだけ言っておきましょう。
気になる人は、本買って動画を見てください(笑)

それでは、

テクノロジーを味方につけて、明るい未来を、自身の手で切り開いていきましょう!

著:友村 晋
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