私の血圧は高い「みたい」です。
「みたい」というのは、世間一般でいわゆる高血圧の部類に属する数値だからです。
ただ、体調に関して言えば、これといって不調はありません。
7〜8年ほど前でしょうか? 会社を辞めてからしばらく受けていなかった健康診断を久しぶりに受けてみたところ、
血圧が高い
と言われて、血圧管理手帳を渡されました。
これまでそんなことを言われたことはなく、街中に置いてある血圧計でちょこちょこ測ってみても、そんなに高いと思ったことはありませんでした。
受診を勧められたのですが、ある日、突然「血圧が高い」と言われて憤慨したことと、医師の態度があまりにも高圧的だったので、へそを曲げて受診はしませんでした (^^ゞ
ただ、ちょっと不安にはなりますよね?
なので、いろいろ調べたり、自宅で血圧を測ったりと気にするようにはなりました。
私の血圧は測るたびいろいろで、運転後の血圧は高く、プールで泳いでお風呂に入った後に測ると低いなど、時と場所によって結構数値が変わります。
多分みんなそうだと思います。
お風呂に入った後の血圧で
ほらね
と、自分を安心させていました。(笑)
だって、どこも具合悪くないもの…
そんな時に、面白い本に出会いました。
読んで納得、急に高血圧認定された理由もわかりました。
今や「高血圧症」は国民病といわれ、患者数は約5500万人もいるとされる(2011年国民健康・栄養調査より)。5500万というのは、とてつもない数である。日本人の成人の半分以上が、「高血圧症」という病気なのだ。
普通に考えれば、こんなことがあるはずは無い。
猫も杓子も「病人」だという。しかし本人は痛くもかゆくもなく、どう見ても健康なのだ。ただ、血圧という数値が、基準より高いだけである。(中略)
なぜ嘘っぱちがこれほど広まり、膨大な数の人間が「病人」にされてしまったのか?
高血圧はほっとくのが一番/松本光正著 講談社より
製薬会社、御用学者、行政が一丸となり、キャンペーンなどによって、「高血圧は危ない」という考えを広めたせいである。
私は「高血圧症」とは、製薬会社の利益のために作った、虚構の病だと考えている。
本書で述べるように、数ある医療の中でも、血圧ほどデタラメの多い分野はない。実際そこは、嘘の宝庫である。
今回は、私自身が読んで
スッキリしたー
と思った、「50年で10万人を診た」医師の松本光正先生の著書をご紹介します。
スポンサーリンク高血圧はほっとくのが一番
「高血圧症」という名の詐欺商法
8年間で50も下がった基準値
高血圧はほっとくのが一番/松本光正著 講談社より
高血圧の基準値は、たった8年で50も下がっている―。これを聞くと、多くの人は耳を疑うのではないか。
私は大げさに言っているわけでも、ウソをついているわけでもない。
2000年までの基準値は、実質、上180mmHgだった。それがどんどん下がり、2008年には130になっているのだ。
今は、130を超えると、その人は「高血圧症」と判断される。「病人」として、医者に生活上の指導を受け、降圧剤(血圧を下げる薬)を処方されるのだ。
健康な人を病人に仕立てる大罪
高血圧はほっとくのが一番/松本光正著 講談社より
「高血圧症」は「症」がつくのに、症状がない。痛いとか、苦しいということがないのだ。もちろん、患部もない。このことに留意してほしい。どこも悪くない人に、突然「あなたは病気だ」と告げることの異常さは、冷静に考えればわかるだろう。
「高血圧症」とは、「病気のリスクがある」ということ。つまり、「病気になるかもしれませんよ」ということだ(私は上が200を超える極端な場合を除き、それさえもゼロに等しいと考えている)。
「病気になるかもしれない」ことと「病気である」ことは、本質的に全く違う。それをいつの間にかすり替えてしまったところに、まず、詐欺性がある。健康な人を病人に仕立ててしまうトリックは、悪質というほかない。
これが、私が突然「高血圧認定」されてしまったことの理由でした。
基準値は10下げれば、新たに1000万人の「患者」が生まれるそうです。
1980年代後半は230万人しかいなかった「高血圧症」が、今では5500万人…、20倍以上の増加率ってありえないですよね?
基準値を下げるにあたっての画期的なエビデンス(科学的根拠)が特にあったわけではなく、ただ淡々と基準値はどんどん下がっているのです。
患者が増えることって、いったい誰得やねん?
って考えちゃいますよね。
前にいくつだったものが、いつ、いくらに変わったかを知っている人など、まずいない。健康診断などで、いきなり医者に「血圧が高い」と告げられ、鵜呑みにしてしまう場合がほとんどだろう。
高血圧はほっとくのが一番/松本光正著 講談社より
って、まさに私やん!
知らぬ間に「何か」が変えられ、企業が大もうけをし、結局、国民がつけを払わされるのだ。
高血圧はほっとくのが一番/松本光正著 講談社より
私たちは、もっと目を光らせ、声を上げなければいけない。
そーだ、そーだ!
脳梗塞は医者が作っている
降圧剤は脳梗塞の発症を倍にする
高血圧はほっとくのが一番/松本光正著 講談社より
脳梗塞は高血圧が原因と言われるが、そうではない。むしろ、血圧の低い時に起こる疾患である。
脳の血管が詰まりかけたとき、体は懸命に血流を勢いよくし、血のかたまりを吹き飛ばそうとする。血圧を上げて、脳を守ろうとしているのだ。
「高血圧だから、脳梗塞になった」のではなく、「脳梗塞だから、血圧を上げて治そうとしている」のだ。原因と結果を取り違えているのである。
このとき、血流が弱く、血のかたまりを押し流すことができなければ、簡単に脳梗塞になってしまうだろう。これは少し考えれば、わかることである。
薬で血圧を下げることは、命取りなのだ。「脳梗塞は(降圧剤を処方した)医師によって作られる」と言っても過言ではない。
こういったことのエビデンスとして、東海大学医学部名誉教授・大櫛陽一氏の研究における「降圧剤を飲んでいる人は、飲んでいない人に比べて、脳梗塞の発症率が2倍になる」という発見や、70歳以上の高血圧患者2000人を追跡調査した厚生省の実験(1992年から1998年)でも、「降圧剤を使用した人としなかった人の間に、死亡率の差はなく、脳卒中や心筋梗塞などの発症率にも差は見られなかった」ことが挙げられています。
高齢者の血管は、総じて動脈硬化を起こしている。これは顔にシワが増えたり、髪が白くなったりするのと、同じ老化現象であり、自然なことだ。細く、硬くなった血管に血液を通し、体の隅々まで栄養と酸素を送るためには、高い血圧が必要なのである。
高血圧はほっとくのが一番/松本光正著 講談社より
高齢者の高血圧は、生命を維持するための、理にかなった反応なのだ。
高齢者は、多少血圧が高くても、薬で下げないほうがいいことの理由として、「降圧剤を飲むと自立度が下がる」と言うことも挙げられています。
薬で無理に血圧を下げると、脳の血流が悪くなる。実際、降圧剤を飲み始めてから、頭がボーッとしたり、忘れっぽくなったりするという話をよく聞く。
高血圧はほっとくのが一番/松本光正著 講談社より
立ちくらみがしたり、足元がふらついたりすることも多い。そうなると、転びやすくなる。
高齢者が寝たきりになる原因で、一番多いのは転倒による骨折である。
血圧が加齢とともに上がるのは、医学の常識だそうです。
同じように、血管も歳をとると硬くなります。
つまり、「動脈硬化」も血管の加齢現象で、もろくなった血管を守るために、コレステロールで補強しているのだそうです。
血管が頑張っている証拠で、病気ではないので、薬で治るものでもありません。
スポンサーリンク作家の五木寛之さんは、『林住期』の中で、こう書いている。
高血圧はほっとくのが一番/松本光正著 講談社より
「血圧にしても、何度となく高血圧の基準が改定され、これまでなら正常と考えられた数値が異常とされるようになってきた。これを医学思想の進歩と手ばなしで礼賛することは、果たして正しいだろうか。最近の困った問題のひとつは、国民をやたらと病気にして、薬で治療させようという動きが、政治がらみで目立ってきたことだ」
見る人は、やはり見ているのだ。
マイナス思考は万病のもと
血圧測定はガン告知と似ている
今の医療は目先の疾患ばかりを見て、人間の心をなおざりにしている。
私はその典型が、血圧だと思っている。血圧を常に気にすることは、それ自体精神的なストレスであり、健康に害を及ぼす。(中略)
心は体に大きな影響を与える。気分の落ち込みが免疫の働きを低下させることは、科学的にも立証されている。免疫機能が弱まれば、それだけガンのリスクは高まるのだ。
高血圧はほっとくのが一番/松本光正著 講談社より
ガン告知にしろ、血圧を気にすることにしろ、マイナス思考が患者の気力を奪い、寿命を縮める可能性があることを、医療に関わるものは胸に刻まなければならない。
実は、よくテレビ番組で目にする「ドロドロ血液」もインチキなのだそうです (^^;
ドロドロ血液は血管が詰まりやすく、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす
という脅し文句は、我々視聴者の恐怖を煽ります。
しかし、血液の「ドロドロ、サラサラ」の医学的根拠は、ないに等しい。血液の状態は、顕微鏡で見てもわからないのだ。
高血圧はほっとくのが一番/松本光正著 講談社より
実は、血液の「ドロドロ、サラサラ」には、カラクリがある。赤血球は血液の中にたくさんある。顕微鏡で上からのぞけば、重なって団子状に見えるのは当たり前だ。また、赤血球は3分以上たつと自然にくっついてしまう。そのため、あたかも血液が「ドロドロ」であるかのように見えるのである。
「サラサラ血液」を作るのも簡単だ。スライドガラスにカバーガラスを強く押し付けると赤血球が薄く広がり、あたかも「サラサラ」になったかのように見える。同じ血液でも細工によって、「見え方」を容易に変えることができるのだ。
詐欺やん!
血圧を上げないためには、どうすればいいか?
この質問に、松本先生はいつも
平常心が一番
と答えるそうです。
平常心でいるために、何よりいいのは笑うこと。何があっても笑っていればいいんです。嘘笑でも、効果はありますよ
だそうです。
笑いの効果
「笑い」には血糖値を正常にする働きもあるそうです。
他にも、
- 脳の働きが活性化
- 血行促進
- 自律神経のバランスが整う
- 幸福感と鎮痛作用
など、体に様々な良い効果をもたらします。
笑うと脳が元気になり、やる気が出てストレスも緩和される。免疫力が上がり、血圧や血糖値は正常に戻る。しかも無料で、副作用もない。まさに「笑いは万能薬」なのである。
高血圧はほっとくのが一番/松本光正著 講談社より
どうしても血圧が気になったら、測る前に笑えばいい。いちいち数値を気にしたり、降圧剤を飲んだりするより、どれほどいいかしれない。
姿勢の効果
あともう一つ、姿勢を良くすれば血圧は下がるそうです。
中村天風は、平常心の大切さを繰り返し説いた。心の乱れを防ぐために重要なのが、一つは「笑い」であり、もう一つは「姿勢」である。
(中略)
「丹田に力をこめる」という言葉を聞いたことがある人も多いだろう。
簡単に言うと、へその下、丹田に力を入れ、腰をしっかり立てて、尻の穴を締めるということだ。そして上体の力を抜き、肩を下げて、あごを引く。すると、体に一本の軸が通ったようになり、自然と背筋が伸びる。(中略)
怒りそうになったらキュッ、悲しくなったらキュッ、たったこれだけで、腹が据わり、動揺することがなくなる。
高血圧はほっとくのが一番/松本光正著 講談社より
日ごろからいい姿勢を心がければ、ストレスに強い体を作ることができるのだ。
やってみようっと!
まとめ
この他にも「低血圧は儲からない」という話や、「塩分と血圧は関係ない、減塩すると元気がなくなる」など、興味深いお話がたくさんありました。
この本のおかげで、ずいぶん心が軽くなりました (^-^)
やっぱり高血圧はほっとくのが一番
なので、当然第2弾の「やっぱり高血圧はほっとくのが一番」も読みましたよ (^^)
- 自然治癒力
- 最適な血圧の目安は、年齢+90
- 薬を飲まずに健康を保つ方法
- 無医村ほど長生き
など、さらに腹落ちするお話がいっぱいでした。
中村天風氏について
最後に、松本先生が師事した「中村天風」についても少し書いておきます。
日露戦争当時にスパイとして活動し、戦後に結核を患い、あきらめかけた命をインドのヨガ修行で回復して悟りを得た、というものすごい経歴の持ち主です。
これだけ読むと怪しさ満載ですが、その教えを学んだ著名人の中には、松下幸之助氏を始め、そうそうたる実業家のメンバーが名前を連ねています。
最近では、あの大谷翔平さんも高校時代に中村天風の本を読んで、イメージトレーニングをしていたというエピソードも有名ですね。
私が昔お世話になった断食道場にも、中村天風の著作が置いてあったと思います。
東洋と西洋の融合した哲学の持ち主だったようですね。
女将のひとりごと
現代医学を否定するつもりはありませんが、
人間はもっと自分の内に秘められた力を信じてもいいんじゃないかな?
と思いました。
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